- 組み立てるだけの温度調整機能付き燻煙、温燻器を作る
- 1.BBQグリルの調達
- 油受けトレイ
- 炭も当然OK
- 軽量BBQグリル
- 2.温度調節器の調達と準備
- 延長電線は古掃除機から流用
- こんな感じて配線
- 初期設定しました
- コンセントを付けました
- amazonの温度調節器
- 3.電熱器の調達と準備
- 湯を沸かしキャリブレーションした時の写真
- 温度計測基準に使用したTT-583(旧製品TT-533から切り替)
- 発熱部のみ取り外し針金で五徳を固定
- 常に600Wで動作する配線
- ファイバーテープ
- 絶縁・耐熱処理
- 絶縁 耐熱 ガラステープ
- ファイバーメッシュテープ
- 100Vプラグを削った
- コンロ部完成
- 旧製品欠品のため代替品
- 4.あとは組み合わせるだけ
- 熱源が炭だと失火
- 炭の代わりに半田こて
- 煙は出るのだが
- 対流が無いので失敗
- 電熱器を入れて
- ビルトインコンロ完成
- 上からの油が滴下
- 旧電子レンジから流用
- 温燻時の油避け
- こんな感じ
- 交換用センサは
- 5.低温調理の衛生面について
- 6.その後の一部改良しました
- イ・ロの作業
- ハの作業
- ニ・ホの作業
- ヘの作業
- その後読者の方より
組み立てるだけの温度調整機能付き燻煙、温燻器を作る
そこで軽くてコンパクトで安い器具を自作する事を考えました。この夏。宇都宮の友人に久しぶりに会いに行く事があり、途中に小諸にある「のりさんち」なるペンションにお世話になりました。こちらは自家製のベーコンや手作り焼きたてパンが売りの宿です。私も自家製ソーセージやベーコンづくりに興味がありましたので燻煙の方法を聞いてみたところチャコール燻煙でなく電熱器+サーモスタットを使って定温・低温調理されていることをお聞きしました。温度管理は結構大事というか必須条件だと感じました。
1.BBQグリル
2.温度調整器
3.電熱器
の3つです。
Webでいつものように検索しました。
合計6千円程度で納得のいく「温度調整機能付き燻煙・温燻器」ができる目途がつきました。
1.BBQグリルの調達
近所にあるホームセンターに行ってみたところひと箱だけ在庫があり、安いのもあって即購入しました。(DCMwebを見ると、なぜか現在売り切れ項目からも削除されてしまっています)
私は、どうしてもヘビーデューティーの方向に行ってしまうので、今回は考え方を変えて軽く、安く、取り扱いが楽だがそこそこ容量もあるというアイテムを探しました。コストコで見たアメリカンで重厚?なものも魅力ですが燻煙器として割り切って使う分には、これで不足はありません。「安い・軽い・そこそこ大きい」の三拍子そろってます。もちろんフライパンを使ったり、段ボールを組んだりしてやるのも身近でいいのですが結構油やその他の汚れが出ますので1回きりの使用であればいいのですが何回も使う場合屋外で多少汚れたとしても凛として存在しているレベルの物がいいと思います。
仕様ですが結構薄めの板金に耐熱塗装?仕上げしてあります。一度炭を使って燻煙しましたが剥げることは無く問題なく使えました。重量はホント軽くて網などすべてを組み込んでも3キロ弱しかありません。ナベ部分本体の内径は約440mmあります。自家製ウインナーなら3.5kg程度の量を温燻・燻煙できます。




油受けトレイ

炭も当然OK

2.温度調節器の調達と準備
・電熱器をコントロールできる接点の容量は100Vで10A程度
・当然ですが55℃~80℃の範囲で温度設定が出来る事
・出来れば指定の時間稼働したら電源OFFできる事
(55℃で70分とか60℃で12分とかセットできる)
などの条件に合う廉価な「温度調節器」を探しました。
やっぱりamazonにありました。日本語の説明書が無く不便との書き込みがありましたが、使用されているユーザが多く、カスタマーレビューの「質問」のところに親切な操作方法に関する書き込みが沢山ありましたので、ポチっと購入しました。
やりたいことは殆ど設定できる優れものだと思います。この性能でこの値段はすごいです。


延長電線は古掃除機から流用

こんな感じて配線

初期設定しました

コンセントを付けました

3.電熱器の調達と準備
・温度調整器の接点の容量は100Vで10A程度なのでそれ以下のW数である事
・脂などの汚れにある程度は耐えられる事
・場所が場所なだけに気軽に交換できる価格
こちらもamazonからポチっとやりました。分解するにはもったいない価格の割にきちんとした作りです。さすがに使用されているユーザが多いです。本体の写真を撮り忘れたのでキャリブレーション(温度誤差調整)した時の写真で代用します。 (;^_^A
脱線しますが
キャリブレーションの結果は低温時と高温時で誤差の出方が微妙に違います。例えば20℃あたりで誤差が無い様に補正すると、100℃で微妙な誤差が出たりします。ですから一番よく使う温度域でキャリブレーションするのが現実的です。私の場合65℃でキャリブレーションしましたが「CA」の数値は初期値のままでOKでした。
湯を沸かしキャリブレーションした時の写真

発熱部のみ取り外し針金で五徳を固定
購入したままの電熱器は大きすぎてBBQグリル底部にうまく収まりません。そのため少し手を加えて小型化します。
まず
b.火力調整ロータリースイッチからも配線を外します。
c.発熱部分はオレンジ色の板金の裏にツメがあってねじってあるだけなのでねじれを元にもどすことでこれまた簡単に外れます。
d.五徳は表面から簡単に外れます。
e.「c.」と「d.」を針金で発熱部分の周りをぐっと回る形で締めます。
f.発熱部分には3点の爪(下写真〇部)がありますので針金をその間に通して中心に向かって押し込むとかなり堅固に止める事が出来ます。
g.配線は下画像の様に常にすべてのニクロム線に電流が流れるようにします。
h.ショート防止と耐熱処理のためロックウール(石綿)テープを巻いた上からファイバー粘着テープで留めました。
i.「h.」までやってしまってから気が付いたのですがコンセント部分が大きすぎてコンロの下の穴から取り出せませんでした。プラグ外周をやすりで慎重に削ってΦ20にしました。 (;^_^A

その後、問題点が出ましたのでこちらの下文を参照してください

常に600Wで動作する配線

ファイバーテープ

絶縁・耐熱処理

100Vプラグを削った

コンロ部完成

旧製品欠品のため代替品
4.あとは組み合わせるだけ
熱源が炭だと失火

炭の代わりに半田こて

煙は出るのだが

対流が無いので失敗

組み立てを進めます。
電熱器を入れて

ビルトインコンロ完成

その後、温燻時にダイレクトに肉汁や脂が五徳部分に落ちて汚れるのを防ぐために、昔の電子レンジに付属していたアルミ板を曲げて足を作り写真のような防油板?を組み込みました。燃えない素材ならクッキーの缶蓋などでもOKです。ただ熱気が十分逃げるように足(空間)を付けてやってください。燻煙するときはアルミ皿の上にチップを置きますから五徳に直接、肉汁・脂はかかりませんが、アルミ皿の中で落ちた液体が燻ぶってしまってもよくないのでこのようなものがあった方が良いと思います。
上からの油が滴下

旧電子レンジから流用

温燻時の油避け

こんな感じ

交換用センサは
あと、電源線・センサー線ともに多少なりとも熱の影響を受けて軟化したり、ショートしたりと言うトラブルを少しでも防ぐために「耐熱用 ガラス 編組スリーブ」なる物を使用した方が良いと思いましたので一緒にご紹介しておきます。
5.低温調理の衛生面について
私は「食中毒を起こさない低温調理の最適な温度と時間」を参考にさせていただいています。
それらの情報プラス美味しいかどうか?も大切ですから悩ましいところです。私の経験ではローストビーフやベーコンなどの
様に思います。タニタの温度計を何度もグサッと刺して計測しました。その時の本システムの設定温度は75℃にしてあり開始から4時間ほどでした。それから更に2時間加熱しましたら素材中心温度は69℃となってかなり肉汁が出てしまっていました。失敗かも?と思いつつ粗熱を取ってカットしてみるとローストビーフ特有の「赤ピンク色」の断面は無くなっていました。
しかし!!!
決しておいしくない事はなかったです。と言うよりは結構おいしかったです。以前はガスオーブンで(最低設定温度100℃)調理していましたのでそれと比べれば低温調理です。安全性と美味しさがバランスしたものが出来れば最高ですよね。でも口に入る物ですから健康を害するものは料理として最悪だと思います。
結論として次回は63℃で5時間の設定でやって見ようと思っています。あとはタニタ温度計をグサッとやって様子を見ながら調理していこうと思います。なにせ厚みも質も色々ですから。
とにかく「気軽に使える燻製・温燻器」を使ってどしどしおいしいものを作ってみてはどうでしょう。
6.その後の一部改良しました
急遽
イ.ロックウール部の配線を取り外して、ロックウールを除去。
ロ.絶縁パイプ碍子1節除去。
ハ.その後購入した耐熱ガラスチューブを巻きタコ糸で終端を縛り。
ニ.下部4穴の2穴から分離してコードを出し。
ホ.穴と配線の周囲にエアコン用粘土パテを盛って絶縁。
その後何回か使っておりましたら、ダラッーと熱で下垂して来ましたのでパテを変えました。
ホ.穴と配線の周囲に耐火パテを盛って絶縁。
ヘ.サイドの取っ手にそれぞれ別に1巻きしてコンセントケーブルを設置しました。
ひとまずこれで電熱器部分とBBQグリル間は絶縁されますから安心です。
イ・ロの作業

ハの作業

ニ・ホの作業

ヘの作業

その後読者の方より
その後、読者の方より
端子の表記が英語のみとなり
左から
①Power Supply
②Sensor
③Relay
の順に変更されております。
とご連絡を頂きました。
実物を前にしておりませんので推測になりますが。
「端子の位置」が変わっただけで接続方法は同様と思います。
私の方でword→PDFにて作成した日本語説明書2ページ下の
负载=負荷1-2 を ③Relay 5-6 ?
电源=電源3-4 を ①Power Supply 1-2 ?
NTC=NTCセンサ端子5-6 を ②Sensor 3-4 ?
に読み替えて接続すれば同等の配線になるかと思います。
ご連絡ありがとうございます。