1.何で給気口を付けたか
b.キッチンの床やその他台所の周辺がべとついてしまう。
c.魚などを焼いた煙や臭いが部屋中に充満する。
2.キッチン周りの換気は
給気口が居間の壁に設置されていた頃は、ここまでひどい事はありませんでした。でもこれを空けておくと特に冬ですが寒い風が室内に入り込んで来て、暖房に使っている石油ファンヒーターはフル稼働の状態でも肌寒い感じです。その給気口はノブを押したり引いたりする事で口を開閉する構造でのものでした。当然「閉」の状態では風が通らず真冬でも真夏でも外気は入ってきません。でも一方で電子ピアノの上が「ベッタリ」は困ります。暑い・寒い外気が入ってくるのはイヤでキッチンの油煙が部屋に飛ぶのもイヤと言うわがままな考えを何とか実現しようというのが今回のDIYです。
キッチン周りの間取り図

3.どんな給気口が良いのか
しかし、どうもうちのようなケースに対応したものはの無く、特に台所のレンジ回りの換気についてはこれだと言うものが見当たりません。
私のわがままな発想を満たしてくれるシステムは新築時に採用される高価なものはあるのですが、既存の住宅でコスパの点で納得のいくものはホントありません。とにかく初期投資の金額は別として、
外気が暑いとき・寒いときは、一種のエアコンを通して吸気する事で室内の冷暖房効果を高める方法(熱交換形換気)はあるのですが省エネにはあまり効果は無いような気がします。
換気に関する技術はかなり奥が深くて調べていくうち際限が無くなりました。
それでここで問題の切り分けをしてみました。
b.冷たい風・暑い風を居間や食堂に通気させない事を考える。
c.十分なコスパを実現させる事を考える。
イメージとしては夏場にホームセンターなどに行くと冷気が逃げないように出入り口がエアカーテン(カーテンのように幅広に空気の帯を吹き降ろす)的な構造でレンジから発生した油煙・蒸気・臭気等は出来るだけブロックしてレンジフードへ効率的に導入してくれる。理想はそんな感じの換気システムです。
4.レンジ回りの換気と24時間換気は別物と考える
でもこの発想でキッチンの強力なレンジフードを起動したらどうでしょう。当然熱気・寒気が各部屋に流入してくる事になってしまいます。給気口を塞ぐ事で電気代が冬・夏併せて6万円節約になったという記事もありましたが、それだとカビの発生も覚悟しなければだめですね。
結論として
5.レンジ専用給気口を取り付ける
給気口は出来るだけレンジフードのそばに設置し油煙・蒸気・臭気などを効率的に逃がす。 冷暖房のロスを極力抑えるため直接外気を取り入れるのではなく天井裏から吸気する。 可能な限り電気を使わない給気口を選ぶ。
私が選び抜いて選定した給気口はパナソニックのレンジフード用部材 FY-DRV062-Wと言うものです。これにひかれたのは「自然給気口(差圧感応式) 」と言う文字。電気を使わずレンジフードがONになってブワーっと排気を始めて、室内が「負圧」になると吸気口が開くという優れものです。
6.取り付けは1時間程度
石膏ボードの下地を探る
設置位置が決まったら画鋲とタコ糸と水性ペンで簡易コンパスを作り石膏ボード上にΦ150の丸をケガキます。
使用した下地探し

石膏ボード切断に最適

こんな場所

自作コンパスで円印

電工ペッカーをドスンと手で突き刺して切断していきます。一気に切り取ってもいいですが石膏ボード部分を先に切ってから、下地にくぎなどが無いことを確認してから木材部分を切った方がいいです。
ノコギリでカット

この材にねじ止め

部材の様子を確認しカット

天井裏へ続くスペース

給気口ユニットの取り付け
給気口本体を水平に挿入

中央部をねじ止め

フィルターと一体になったフロントグリルをかぶせて完成です。
この給気口には
の3つのモードがありますが底面のレバースイッチで切り替える様になっています。私の場合「ドア閉め時」(室内が高圧になる)にも空気が通ってほしかったので「全開」にしました。
フロントパネルを取り付け

取り付け終了

7.キッチン用給気口を設置した効果は
a.レンジフードの吸い込みが非常に良くなりました。 b.油煙・蒸気・煙などは他の部屋に回らなくなりました。 c.PCやキーボード(エレピ)のベトベトは100%改善しました。 d.キッチンのドアは開けやすく閉まりやすくなりました。 e.冷蔵庫の上部は以前は油でベトベトでしたが今は改善しています。 (今まではこの部分は空気がよどんでいたと思われます) f.キッチンの床もべたつきません。
あと推測ですが...。
a.冷蔵庫の放熱が良くなって省エネになっているのではないか b.レンジフードの排気効率が上がったのでレンジフードのフィルター汚れが付きにくくなったのではないか。 (レンジフードフィルター清掃の間隔が長くなった)
などホントいいこと尽くめでした。
8畳用で8万~15万もする熱交換形換気扇を使うとそれなりの効果が得られるのかもしれませんが、今回1万円以下で実現できた好結果は「レンジ回りの換気と24時間換気は別物と考える」事が出来たからだと思います。
あと色々調べていてわかったのですが、既存の給気口であっても肌寒い風を感じにくくなる「フィルター換気カバー」なるものがあって、結構評価も良いので次は別の部屋でこれ使ってみようと思います。
最後に吸気口のフィルターの手入れですが説明書には半年に一回清掃するように書かれていましたので、外して点検しました。若干黄色っぽくなったような気もしますがあまり汚れていませんでしたのでそのまま元にもどしました。もちろん天井裏が汚れていればそれなりに汚れると思いますが、設置時に掃除機で石膏ボード粉やその他の汚れをきれいにしていますし「吸気口」ですからあんまり汚れませんよね。
約5か月後のフィルター
